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ベンチャーキャピタルとは?

初めまして、株式会社アイユーミライデザイン代表取締役社長の市之瀬仁と申します。税理士法人アイユーコンサルティングのグループ会社として8月1日に設立いたしました。

私は、今まで会計監査やM&Aサービスアドバイザリーに従事してきましたが、直近では、国内金融系のベンチャーキャピタルにてスタートアップへの投資業務に従事してまいりました。本ブログでは主に税務に関する見解を執筆させていただいておりますが、今回は少し毛色を変えまして、「ベンチャーキャピタルって何をしているのか」ということで寄稿させていただきます。

まずベンチャーキャピタルは、数あるファンド形態の一つでございまして、一言でいうと「成長産業を担うスタートアップ企業に投資を行い、上場時や他社への売却時の利益を得る形態のファンド」となります。

ファンド形態の概要は以下の通りとなりますが、どの金融資産や不動産を買って売って売却益を得るかでその呼び名が異なります。ベンチャーキャピタルはスタートアップ企業の公開前の株式を買って、上場等で売却益を得るわけですから、以下の未公開株式に分類されますが、同カテゴリには再生ファンドやバイアウトファンド(通称PEファンドといいます。)があります。

参考までにですが、再生ファンドは、法上の再建手続(民事再生手続)などに入った会社を対象として、不採算事業の売却や営業手法の改善などで再建を図り、最終的に株式公開や第三者への株式譲渡などを行うことで収益を上げるファンドです。また、バイアウトファンドは成熟した企業を対象とし、投資後に投資先の経営に関与し、株式価値を変化(向上)させて、保有する株式を売却して収益を上げるファンドとなります。

上記でも申し上げた通り、ベンチャーキャピタルとは、ベンチャーに出資して上場や売却で利鞘を上げる商売です。もちろん案件次第ではありますが、相対的に見て、ファンドの中ではもっともハイリスクハイリターンの傾向が強いのではないかと思います。

もっというとベンチャーキャピタルの中でも住み分けみたいなものがあり、アイデアはあるが、創業したてのほやほやの領域での支援を強みとしていたり、ある程度自社の製品やサービスが特定の市場に適合していることが分かった段階(プロダクトマーケットフィットと呼ばれています)であったり、ある程度製品化が進み、あとは資金供給を受けて、製品の量産や営業人員を雇い事業展開のアクセルを踏むフェーズだったりと、各ベンチャーキャピタルが得意としている支援領域は様々です。日本では最近の傾向としてSeedなどといった起業アーリー期の支援型のプレイヤーが増えてきたように思いますし、既存のベンチャーキャピタルでも少し前目なステージに投資する傾向が増えてきたように思えます。

もちろん、上場もM&A件数も増えてきたとは言え、成功確率はまだまだ低く、やはり時流に乗った企業の中のいくつかが上場ないしM&Aで出口を見出せるかというものであり、依然として成功確率が低いため高リスク投資となります。このため、ベンチャーキャピタル自身もしっかり分散投資はしますし、会社が求める資金調達額を1社単独で行うということはあまりありません。事業会社からの投資とかを含めると、同ステージで多いときで7,8社というケースもあります。このため、ベンチャーキャピタルはあまりライバル意識というよりかは仲間意識が強く、横展開で自社投資案件の紹介はよくあります。個人的にはみんなで成長産業を支えていこう的なこのノリは結構好きだったりします。

そのスタートアップ投資の社会的意義は大きく、それは一言でいうと、「銀行や大企業のロジックでは融資や投資が難しい先に、資金を供給する」というところにあると思ってます。

言い換えると、今は存在しないマーケットを作るかもしれないし、ゲームチェンジャーになりうるポテンシャルを秘めているかも知れない、けど実績がまだなく、世にも類似サービスはないところに、独自のロジックで資金を供給するところにあります。

これがベンチャーキャピタルが出てきた当時、「新しい資金供給の発明」といわれる所以となります。スタートアップ企業はいわば赤ちゃんみたいなものなので、食事だけ与えても成長することはないので、しっかりと経営者の伴走者として、例えば人材の紹介、事業開発のお手伝い、大企業の紹介や共同開発へのプッシュ、他のベンチャーとのマッチングにより新しい事業の創出に関してあらゆる手で支援します。

今でこそ、スタートアップやベンチャーキャピタルの記事を新聞で見ない日はないといっても過言ではありませんが、ここ10年~15年でその取り巻く環境は大きく変わったものと感じております。また、その環境に飛び込む人材も極めて優秀な方が増えてきていると感じております。もちろんそれを後押しする国の支援の力も大きくなってきました。日本の成長にはスタートアップの力が不可欠だと思っておりますし、今後もこの流れがより強くなることを願っております。アイユーミライデザインとしてもその一助になるように邁進してまいります。